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注目

ゲシュタルトグループセラピーについての論文が出ました。

 加藤良徳,酒井志保,南川哲寛,久松睦典(2025)「半年間のゲシュタルトグループセラピーにおいて,参加者は何を体験し,どのような変容をしているのか-参加者へのインタビュー結果から」『ゲシュタルト療法研究』15,pp71-86 今まで、半年間のゲシュタルトグループセラピーを3期、行ってきました。 その成果が論文として刊行されました。 上のグラフィックは、論文の内容を、Googleさんにグラフィック化してもらったものです。また、論文の内容を分かりやすく動画にしたものもあります。 YouTubeに公開していますので、よかったら、見てください。 https://youtu.be/olFJMFkTk20 もちろん、論文を読んでいただけたら、より詳しく分かるかと思います。 ゲシュタルトグループセラピー、思った以上に、いいものですよ。 さて、12月27日で、第3期の半年も終わります。 続けて、1月からは、まずはオープン参加可能、つまり、どなたでもお試し参加可能な形で、引き続き、ゲシュタルトグループセラピーを行って行く予定です。 ご興味がおありの方は、以下のサイトから、お問い合わせください。 Gestalt Group Therapy

グループセラピーにおける11の治療的要因


ゲシュタルト療法は、個人セッションのなかで用いられることもありますが、グループセラピーとして実施されるのが一般的です。


アメリカの精神科医でグループセラピーの第一人者であるヤーロム博士(Irvin Yalom)は、グループセラピーには次のような11の治療的要因があると言います。


ゲシュタルトだけでなく、エンカウンターグループなどにも共通している因子ですが、11も良いことがあるっていうので、ここでちょっと紹介してみましょう。

1.Instillation of Hope 希望をもたらす

グループのなかで他のメンバーが変化したり、自分が成長していくプロセスを認められることで、未来に希望がもてるようになる。

2.Universality 普遍性

「私だけが苦しんでいるのではない」「一人じゃないんだ」と感じることができる。

3.Imparting Information 情報の伝達

必要な情報を伝えたり、もらったりすることができる。

4.Altruism 愛他主義

グループのメンバーは互いに助け合うことで、「自分は役に立っているんだ」と感じることができるし、自尊心が高まる。

5.Corrective Recapitulation of the Primary Family Group 初期の家族関係の修正的繰り返し

グループのなかでもともとの家族関係にあった役割や期待が変化する。出身家族の古い機能不全のパターンを断ち切る新しい関わり方を探求することができる。

6.Development of Socialising Techniques 社会適応技術の発達

他者と関わるための社会スキルを学ぶことができる。

7.Imitative Behaviors 模倣行動

グループのメンバーがそれぞれ自分の問題や課題にちゃんと向き合い、変化・成長していく場を共にすることは、お互いの見本となります。

8.Interpersonal Learning 人間関係の学習

グループは、メンバーが人間関係と親密さ、率直なコミュニケーションについて学ぶ機会となります。

9.Group Cohesiveness グループの凝集性(結束力)

グループに自分が所属していて、皆から受け入れられているという体験は、自己開示や新しいかかわり方へのチャレンジを後押ししてくれます。グループの凝集性が高まると、「ここは自分の居場所」「ここにいていいんだ」という感覚も強まります。

10.Catharsis カタルシス

グループに受け入れられていると感じると、怒りや恐れ、不安といった感情を表現できるようになります。適切に感情に触れることで、気づきや変化が生じます。

11.Existential Factors 実存的要因

人生には、喪失や死別、病いなどの苦しい体験が含まれています。ふだんは避けがちなこうしたテーマも、グループの対話を通じて向き合い、受け入れて生きていくことができます。


大阪天王寺区の天正寺さんをお借りして、ときどきゲシュタルト療法のグループセラピーを開催しています。


皆様のご参加をお待ちしています。


ゆるゲシュ☆ゲシュタルトセラピー (yuru-gestalt.blogspot.com)


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